演劇の理論を学ぶのにお勧めの本4選【平田オリザ・鴻上尚史は絶対読みたい】
いちまろ夫婦・夫のいちまろです。
大学時代、早稲田で舞台をやっており、そのとき舞台演出も3本行いました。
>>ミュージカルサークルによる演劇公演 上野樹里主演で映画化『サマータイムマシン・ブルース』
早稲田には、文学部・文化構想学部を中心として、演劇を学ぶ授業も学部によってはあるのです。
しかし、僕は理系だったので・・・演劇に関しては、独学で学び、まぁ手探りで自分なりの演出法を構築していきました。
(勿論、早稲田の演劇の授業も受けました)
学生演出レベルですので、素人なのには変わりありません。
しかし、僕が演出を行う際に、参考にした演劇の本は、間違いなくホンモノです。
めちゃめちゃ参考になりましたし、その本に関してはアマチュアが紹介しても、きっと演劇を志す方には絶対参考になるはず。
ということで、僕が演劇や演出の理論を学ぶ上で、お勧めだった本を厳選して4選、紹介いたします。
演劇の理論 お勧め本①「演技と演出」
平田オリザ先生の「演技と演出」は、演出したり演劇の理論を学びたい方は、絶対読んでほしい本ですね。
平田オリザ先生のことは、おそらく演劇に触れている方なら知っているとは思いますが・・・
「青年団」という劇団を主宰されている方で、青学や阪大でも講義を行ったり、「ロボット演劇」なるものに挑戦したりと、演劇界ではかなり著名な方。
演劇は、スポーツと違って、どこか感覚論というか、センスというか、根性論というか・・・・
そういったところがぬぐい切れない世界です。
しかし、この演技と演出では、というか平田オリザ先生の本全般は、「方法論」をちゃんと語ってくれ、演技と演出が「上手になる」。
そんな本となっています。
「演劇入門」も1998年出版ながら良著
あと平田オリザさんでいえば、演劇入門も名著です。
ももクロの映画「幕が上がる その前に」をみて,平田オリザさんに興味を持ち,この本を購入しました。
演劇のなんたるかを知るにはいい本だと思います。しかし,私はむしろ,人の生き方,ものの感じ方,接し方を学んだような気がします。
演劇を精神論や経験論だけで演出していては,先細りになるという危機感が伝わってきます。
筆者の演劇に対する「愛」に引き込まれながら一気に読んでしまいました。
(Amazonレビューより)
これも、特に詳しくは書きませんが、演劇を志す人なら、一読すべきでしょう。
演劇の理論 お勧め本②「演技と演出のレッスン」
鴻上尚史 「演技と演出のレッスン ─ 魅力的な俳優になるために」
鴻上先生も、日本の有名な劇作家・演出家ですね。
僕が、初めて鴻上先生のことを知ったのは、鴻上先生脚本のミュージカル「シンデレラ・ストーリー」を、大学で打ったときでした。
分かりやすくいうと、かなり具体的。
魅力的な役者になるためのレッスンが、詳細に描かれているので、役者の人は勿論参考になる。
そして演劇の理論を学ぶ上でも、演出家はこのメソッドを、実際に自分のカンパニーに利用できる。
そういった面で、非常に実現性がある本で、お勧めです。
自分が演出した際も、鴻上先生の演技と演出のレッスンで紹介されていたシアターゲームを取り入れましたね。
演劇の理論 お勧め本③「僕がコントや演劇のために考えていること 」
コントグループ「ラーメンズ」の、小林賢太郎さんが書いた本ですね。
小林さんは、お笑いタレントでもありながら、演出や劇作家としての顔も持つ方。
そんな小林さんが、コントを生み出す際に何を考えているのか、環境の作り方や、進め方など、頭の中を探れる本ですね。
鴻上先生の「演技と演出のレッスン」とは対照的に、小林さんの本を読んで「じゃあこうしよう!」と、具体的にすぐ動き出せるとか、そんな感じの本ではない。
しかし、クリエイターが何を考えているのか。
演劇の理論って、こういった思考もあるんだな。
小林さんの舞台ってこういう風な考えで作られているんだな。
そんなことを、「浴びる」には、非常に有意義な本であることは間違いありませんね。
演劇の理論 お勧め本④「魂を癒す演劇 」
題名が少し「ん?(ちょっと怪しそうだな・・)」と思いがちですが、演技の理論を浴びるように学んでいきたい人が、読んで損ない本です。
グロトフスキというポーランドの有名な演出家がいるのですが、中野先生はグロトフスキをきっかけに、ドラマセラピストになっているんですね。
演劇人ならお分かりだと思いますが、演劇に魅了される人は、一般人からすると考えられないくらい、舞台の世界に虜になります。
それはもう、一種の魔力のようなものですよね。(笑)
そういった側面を「ドラマセラピー」という観点から、「魂を癒す演劇」の理論を熱く語っている本です。
めちゃめちゃ面白いですね。
ちなみに、中野先生の「魂を癒す演劇」を読むには、AmazonのKindleUnlimitedがお勧めで、読み放題対象です。
KindleUnlimitedに登録していない方も、1か月は無料体験期間があるので、そこで読むといいですよ。
(詳しくはKindleUnlimited公式サイトを確認ください)
【まとめ】演劇理論・お勧め本
取り急ぎ4冊紹介しました。
普段お勧め本を紹介する際には、どれか1冊選んでね~的な感じで紹介するのですが・・・
演劇を学んでいる方は、やっぱりガチだ思とうので、この4冊はぜひとも読んでほしいな、というのが僕の本音です。
ぜひ、演劇の理論を学ぶ上で、堅苦しいこと考えるのではなく、本から学んでみてください。
いちまろ
今回紹介した本のまとめ