湘南高校の体育祭が教えてくれた3つのこと
(64代Pupple仮装のフィナーレ写真)
湘南高校OBのいちまろです。
タイトルの通り、湘南高校の体育祭が僕に教えてくれた3つのことを書いていきます。
ざっと6,000文字強です。
※湘南関係者の皆様、写真はSNS状況を見ながら、掲載しておりますが、万一顔出しNGなどの場合は修正いたしますので、ご連絡ください。
その前に簡単に自己紹介&余談をば。
(左:自分、右:一個上の紫仮装パーリーの先輩)
簡単に自己紹介しますと…
62代(2013年卒)の紫の仮装パートリーダー(通称:パーリー)でした。
部活はラグビー部で、三年間10月くらいまで部活をし、その後現役で何とか早稲田(教育・理)に拾ってもらい、現在は大阪の某レジャー企業で働いてます。
いや、そんなことよりも、やばいね。
この髪の毛ピンクの写真。。。。
これで、電車乗ってましたからね。
(仮装パートの「すずぽん」との写真)
ピンクにする為に、ブリーチを3回くらいしました。
この記事を読んでいる人は、湘南高校に関係する人がほとんどだと思うので、詳しい話は割愛しますが…
「パーリー」というのは、「パートリーダー」の略で、つまるとこと仮装パートのリーダーのことです。
何かと、湘南は略すのが好きなのです。
(64代Pupple仮装のフィナーレ写真)
iPhoneの写真フォルダを見返すと、一番昔にある写真が、「湘南高校の体育祭」の写真。
64代っていうと、2012年ごろの話で、実はあの頃少しずつiPhoneが普及していった年だと認識しています。
今までガラケーだった人が、どんどん乗り換えていってiPhoneになるんです。
丁度時代のど真ん中にいたんだな、と今ながら思います。
そんで、ちょっと写真整理していた際に、高校の写真を見つけたもんでして。
ちょっくら、湘南高校の体育祭から学んだこと、教えてもらったことを3つ纏めていきつつ、気ままに語っていきたいと思います。
湘南の体育祭から学んだこと①「人を、チームを動かす難しさ」
(64代Pupple仮装パートのメンバー)
「湘南の体育祭で何を学んだ?」と聞かれたら、今でも一番に答えるのが、
「人を動かす難しさ、チームを動かす難しさ」
これに尽きます。
当時の僕は、こんなことも分からないまま、真正面から全力でぶつかり、悩み、打ちひしがれ、身をもってこのことを体感した。
先だって、その時の自分に一緒に付き添ってくれた、戦ってくれた、青春してくれた、仮装パートのメンバー7人、各組仮装パーリーのメンバー、先輩方、そして3-1メンバーには、感謝してもしきれないことを、伝えたい。
まず、自分自身に「確固たる実力」がない
(63代Pupple 仮装練習の風景)
そもそも、僕は「踊れる」わけでも「ダンスの振り付けができる」わけでもなかった。
言ってしまえば、ただの、にぎやかしのリーダーである。
(62代 仮装パ・パーリーのメンバー)
湘南では、ほとんどの仮装パーリーは、なぜか男性が務める。
これは風習なのかもしれないが、(今はどうか知りませんよ)少なくとも僕がいた3年間はそうだった。
そしてこの仮装パーリーに求められるものって、語弊を恐れずいうなら、一種の「カリスマ性」。
多分、それが一番メインであり、欠かせないものなのです。
いや、僕にカリスマ性があった、とかいう話ではない。
なんでしょう、「カリスマ性を否が応でも発揮しないといけない」、それがパーリーなのです。
(体育祭準備期間の風景)
僕は、そこしかなかった。
なので、実際に仮装を作り上げていく中で、振りを考えたり、隊形を考えたりするのは、僕はしなかったし、そもそもできなかった。
でも、現実にはそこの行程がものすごく大切だし、核となる部分だし、今思えばリーダーシップを発揮しないといけない部分なのである。
「得意分野をふりわけて、強みを生かす」とかいう次元まで、いけていないのである。
勿論、それができない分、体育祭実行委員会とのやりとりであったり、各パートの関係各所とのやりとりであったり、できるところで、最低限のリーダーシップを発揮したつもりではあった。
しかし、それでは不十分だったことを、体育祭期間中に知る。
(体育祭準備期間の風景)
今でも忘れない。
1年~3年までの全体練習(湘南では、たしか「隊形練」という)で、副パートリーダーが、いきなり、すごい剣幕で怒鳴ったのである。
後輩のいる場で、怒るその子もどうかと思ったが(あ、その後和解してますよ(笑))、副パートリーダーに、気づかぬうちにそこまでストレスをためさせてしまったことは、紛れもない自分の力量不足なのである。
その怒らせてしまった原因が、踊れなかったことに全て起因するわけではないと思うが、そこでリーダーシップを発揮できなかったことも、引き金の一つではあるでしょう。
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高校時代の思い出なんて、断片的にしか覚えていない中で、これだけ鮮明に覚えているということは、当時、自分の中で相当ショックな出来事であったはず。
体育祭本番一週間前の夜に、家で涙したこともあったし、(今では、意識的に弱みを見せる大切さを学んだわけですが、(笑))、本番は副パーリーとギクシャクしながら迎えてしまった。
結論:
何かの分野で、メンバーを率いるには
そのことで多少なりとも秀でていたり、
結果を出しているほうが説得力がある
様々な人の価値観を束ねる難しさ
(体育祭準備期間・隊形練種での集合写真)
仮装演技を取りまとめるリーダーとして、
- 仮装パートのメンバー
- 各パート(衣装・小道具・大道具)
- 縦割りの後輩たち(1年生・2年生)
も纏めないといけない。
合計したら約100人強くらいのメンバーであろうか。
当時の担任にはよく、「100人もの人の前で話したり、リーダーをすることって、中々ない経験だよ」と言われたのを覚えている。
本当にそうだと思う。
これは難しかった。
(体育祭終了後の集合写真)
高校の部活動や、大学のサークルに関していえば、「やりたい人」が集まる。
目的が一個の集団を束ねるのは、比較的容易である。
しかし合唱コンクールなどもそうであるが、全員参加の行事は違う。
「やりたくない人」も束ねないといけない。
湘南は、比較的行事好きが集まることが多いが、
中には
- 部活動に打ち込みたい人もいる
- 受験勉強に時間を費やしたい奴もいる
- そもそも体育祭に興味ない
- 仮装演技(踊り)をしたくない
こんな人も、もちろんたくさんいるわけである。
(体育祭当日、後輩たちとの写真)
そういった人たちに、価値観を無理に押し付けず、でも、体育祭準備に参加してもらわないといけない。
振りを覚えて、踊ってもらわないといけない。
(63代の大道具 確か大道具部門で優勝している)
また、衣装パート・小道具パート・大道具パート(BB・総務・競技パートも含め)との連携もある。
各パート、勿論点数づけされて、順位が出る。
例えば…
衣装パだったら、衣装を綺麗に着てほしいし、なるべく本番までに汚させたくない。
大道具も仕掛けの準備に余念がなく、仮装演技を覚えるよりも、大道具作成に時間をかけたい。
競技パートなら、仮装も大事だけど、競技練習にも時間を割いてほしい。
(余談だけど、この大道具ってのがすごい。パイプ組を普通に高校生にやらせるわけだから。安全帯も自分たちで付けて、監修の先生も特につかないわけです。凄い学校よ、ほんと)
などなど・・
こんな感じで、100人もいれば、それだけ様々な価値観があるわけだ。
(63代紫の仮装競技本番風景)
「体育祭を成功させたい!」という大きいベクトルの中で、各パートごとに、向きと大きさが多少ズレてくる。
そして、体育祭に興味がない人達は、ベクトルがそもそも反対である。
これら約100人以上のベクトルをグイっと、自分の持っていきたい方向に、なるべく反発を起こさず、持っていく。
(体育祭終了後に貰った寄せ書きなど)
例えば、仮装の練習や、準備に参加してくれない人に対して、
「なんで練習来ないの!?」
と、怒るのではなく
「忙しいと思うけど、どっか1日でも来れたりする?」
と、相談することが大切なわけだ。
要は、このような人の動かし方を、身をもって体感したのであった。
これがいわゆる「人の動かし方」である。
様々な価値観の人を纏める難しさを、高校生活で、仮装パーリーをやらせてもらうことで、学んだのだ。
(妻との写真)
現在、自分は社会にでて、約200人以上の従業員を抱えるお店のマネージャーをしているが、この高校時代の経験が非常に生きている。
結論:
様々な価値観の人を
1個の目的に向かって
上手に皆のベクトルを揃えていけるのが
真のリーダー
湘南の体育祭から学んだこと②「二兎追う、三兎追う価値観」
(ラグビー部夏合宿 菅平にて)
湘南高校の校風は「文武両道」である。
ただの文武両道ではなく「極めて高いレベルでの文武両道」である。
最近の例でいえば、僕の1個下の代である、宮台君なんてとてつもなく素晴らしい例。
公立の湘南高校から、現役で東大に行き、そしてプロ野球選手(日ハム)である。
とてつもなく、素晴らしい、僕なんかが素晴らしいとは言ってはいけないほど、素晴らしい後輩である。
流石に全員が「東大×プロ野球」までとはいかないものの、勉強だけじゃなくて、部活や行事も好きなだけやらせる、という風習が湘南にはあり、それぞれが努力している。
(対組競技・水泳の様子。選手に選んでもらった)
そして、僕の文武両道精神、「二兎も、三兎も追う精神」は間違いなく湘南で身についた。
現に、自分のストレングスファインダーの1位は「達成欲」である。
(ストレングスファインダーというのは、よく企業で導入される、自己分析ツールのこと)
(湘南名物 タイヤとり ラグビー部が駆り出される)
ストレングスファインダーで定義する「達成欲」とは、
「1日が毎日0から始まり、何かを達成したい、マルチタスクでどんどん進めていきたい」
こんな資質である。
こんな価値観で僕は物事をどうしても考えてしまう。
これは湘南で身についたといっても、間違いではないと思う。
(ラグビー部夏合宿 菅平にて)
高校3年になったら、受験もある為、大抵6月・遅くても夏ごろに部活を追えるのが通例。
しかし、ラグビー部は秋大会がある為、10月まで部活漬け。
そして、夏休みの9:00~17:00は、週5で体育祭準備。
かつ、受験勉強の並行。
そしてちゃんと人並みに恋愛もしていた(笑)
恐ろしく、毎日がみなぎっており、充実しており、やるべきことをハイレベルで毎日、毎日追っていた。
「何かで忙しい」ことが僕の習慣となり、日常であった。
(湘南高校で教育実習で貰った感想コメント)
大学4年生には
- 舞台の演出 3本
- 舞台の出演 3本
- 就活
- 大学の授業・研究室
- 教育実習 (湘南高校)
- 飲食のバイト2店舗
- サークルの夏合宿の幹事
- 旅行
これらを、目まぐるしく両立させていった。
https://ichimaro.com/seiren_musical
別に自慢したいとかではなく、僕の中で「やりたいことは何でもやりたい病」が発病してしまうのである。
大学では「恐ろしいキャパ」と言われたが、僕にとっては何も特別なことではなく、そういわれるのが不思議であった。
(64代の成人式 恐ろしいポテンシャルの人ばかり)
寧ろ湘南ではもっと高いレベルで両立している人も、いたわけだ。
何とか無事、現役で早稲田に拾ってもらい、
何とか無事、希望していたレジャー会社に就職できたので結果オーライだが、
真剣に湘南生活を送ると、こういった「二兎も、三兎も追う精神」が身につく。
そして、それはかけがえのない財産となる。
湘南の体育祭から学んだこと③「いつだって「今」が一番青春」
(64代Pupple仮装パートのメンバー)
最後になるが、これは少しエモくなってしまう。
いつだって今が一番若くて、
いつだって今が一番青春なのだ。
高校時代の写真を見ると、高校時代の仲間と集まると、やはり湘南での生活を思い出す。
真剣に過ごしていたこともあって、恐ろしく充実していて、素晴らしく楽しかった。
胸を張って言える。
僕は、これを全てのフェーズでそう思えるようにしたい、
未来のために今があるのは当然。
「今」のために「今」があるような生活をしたい、働きたい。
(64代Pupple総務長であり親友の安齋君と)
だから、僕自身、
湘南に戻って体育祭を見たのは、1個下の代だけだし(2個下のみんな、ほんとごめん・・)
高校時代の同窓会にも中々出席できていないし
大学のミュージカルサークルの舞台も、毎年3つ本公演をやるのだが、これも卒業直後の1本しか見ていない。
勿論、忙しくて見に行けない、というのが実情であるが過去に戻ると、ちょっとエモくなって、今に戻れなくなるからだ。
今を生きるには、今のことに集中しないといけない。
そんなことを、僕は湘南で学んだ。
(64代Pupple仮装パートのメンバー)
正直な話、
大学に現役ではいることであったり、大学のランクであったりというのは、大学に入ってしまえば、社会に出てしまえば、なんも関係ない。
でも、当時の高校生活、湘南生活の価値観で生きる上では、これは死活問題なのであった。
何が何でも、早慶以上に現役で受かる必要があった。
それを分かっていながら、体育祭に打ち込み、ラグビーに打ち込むことが、大切であった。
部活もやり切り、仮装パーリーもやりきって、勉強も成功させることが、後輩たちの自信に繋がると本気で思ってた。
そして、それらの時間を失ってまで、恋に明け暮れデートしたり、家でメールに時間をかけてしまうこともあった。
3万円かけて、髪の毛をピンクにした。
仮装パーリーの威信にかけても、しなければならなかった、いや、したかった。
(髪をピンクにしてくれた美容師さん)
今見ればどんなに非合理的なことも、その「非合理」を打ち負かして、ねじ曲がった「合理」にしてしまう、欲求とパワーが、高校時代の「今」にあったのである。
それらを追いかけ続けた生活が、自分の人生となっている。
そしてそれが、今でも礎となっている。
そんな、高校時代の「今」のような今を、これからも続けていきたい。
これこそ、いつだって今が一番青春ということだ。
いちまろ
※湘南関係者の皆様、写真はSNS状況を見ながら、掲載しておりますが、万一顔出しNGなどの場合は修正いたしますので、ご連絡ください。
参考 仮装動画
まずは、もはやレジェンド。
進藤くん率いる、64代「黒」
再生回数も恐らくぶっちぎりでしょう・・
体育祭終わって、家でこれを見て、(すごすぎて)唖然とした(笑)
そして僕らの仮装 64代「紫」
度々写真でも登場させてもらった、1個上の先輩たちの63代紫
いや~後輩たちはいい時代ですね。
僕たちの頃は、YOUTUBEに全然動画が上がってなくて、参考にしたくてもサンプルが少なかったからですね。
いまの仮装パメンバーは、きっと見尽くしているんでしょうね(笑)
いちまろ